〜従業員の家族が新型コロナウィルスの濃厚接触者となった場合〜

現在、新型コロナウィルスは変異株の一つであるオミクロン株の急拡大が進んでおり、新型コロナウィルス全体の感染者数も増えている状況です。このような状況の中、もし、従業員の家族が新型コロナウィルスの濃厚接触者となった場合、どのように対応すべきかをまとめました[1]

<対策のポイント>

① 従業員の同居家族が新型コロナウィルスに感染した場合 
  → 従業員は自宅待機(原則14日)とし、保健所と連携して対応する。
② 従業員の同居家族が新型コロナウィルスの濃厚接触者となった場合 
  → PCR検査等を活用し、状況ごとにルールを定めておく。
③ 自宅待機を命じた場合の賃金
   → 会社が自宅待機を命じた場合は休業手当を支払う必要がある。

<濃厚接触者の定義[2]

要件1:新型コロナウィルスのPCR検査等で陽性となった者(以下「患者」といいます。)と感染の可能性のある期間(症状が出る2日前から入院等になるまでの期間)に接触したこと
要件2:以下①から④までの者
① 患者と同居あるいは長時間の接触(車内・航空機内等を含みます。)があった者
② 適切な感染防護(マスクの着用など)なしに患者を診察、看護又は介護をした者
③ 患者の気道分泌液又は体液などの汚染物に直接触れた可能性のある者
④ その他(手で触れることのできる距離(1メートル)で、必要な感染予防策なしで患者と15分以上の接触のあった者

<従業員の同居家族が新型コロナウィルスに感染した場合>

まず、従業員の家族が新型コロナウィルスに感染した場合(PCR検査の結果が陽性だった場合)、同居者は濃厚接触者になりますので、原則、患者との最終接触日から10日間の自宅待機が求められています。この場合、保健所が関与しますので、保健所と連携し、職場復帰の時期を決めると良いと思われます。なお、社会機能維持者については、10日を待たずに待機を解除する取扱いが可能です。社会機能維持者については、新潟県のウェブサイトをご覧ください。

<従業員の家族が新型コロナウィルスの濃厚接触者となった場合>

次に、従業員の家族が新型コロナウィルスの濃厚接触者となった場合(PCR検査の結果が陰性又は不明の場合)、(1)従業員が無症状のとき(2)従業員に症状があるときの2つのパターンに分けて対応を検討する必要があります。

(1)従業員が無症状のとき
同居家族(濃厚接触者)も無症状のとき:家庭内での感染予防対策を徹底し、出社を認めることも可能です。
同居家族(濃厚接触者)に症状があるとき:同居家族(濃厚接触者)のPCR検査等があるまでは、従業員は自宅待機とするのが望ましいです。PCR検査等の結果が陰性であれば、感染対策を徹底し、出社を認めることも可能です。

(2)従業員に症状があるとき
同居家族(濃厚接触者)の状況に関わらず、まずは自宅待機とし、速やかに医療機関を受診することを勧めましょう。
PCR検査等で陰性と判断されたとき:発熱などの風邪症状がなくなってから少なくとも72時間が経過したことを確認した後、職場復帰を認めることが可能です。
PCR検査等を受けないとき:以下の基準に基づいて職場復帰を検討します。
① 発熱などの風邪症状後、少なくとも8日が経過していること
② 解熱後に少なくとも72時間が経過しており、発熱以外の症状が改善傾向であること

<従業員への対応まとめ図>

東京商工会議所のウェブサイトに従業員への対応をまとめた図がありますので、ご覧ください。

https://www.tokyo-cci.or.jp/kenkokeiei-club/img/covid-19_mail_no50_01.png

<従業員が自宅待機する場合の賃金>

従業員に自宅待機を命じる場合、休業期間中の賃金の取り扱いについては、その仕組みを整えていくことが望ましいです。ただし、緊急を要する場合は、当該従業員と話をして、既存の制度(有給休暇や病気休暇など)を活用する方法があります。一般的には、会社が従業員に対し、自宅待機を命じる場合、休業手当を支払う必要があります。


[1] この記事は、東京商工会議所のニュースレター(https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1025334)を参考に致しました。

[2] 国立感染症研究所感染症疫学センター「新型コロナウィルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html